やりがいとは、仕事をすることで精神的に満たされる価値観や理由がある状態を指すそうです。
具体的には、成長意欲、達成感や充実感などの手応え、悔しさをバネにする熱意など、人それぞれです。
ある程度経験年数を重ねてくると、未来の自分が気になり始めてくるはず。
このままでいいのかな?
このまま自分はどうなっていくんだろう?という不安と、理想の姿がわからないキャリア迷子になっていませんか?
目標がなく日々淡々と業務をこなしているとやりがいも感じにくくなってくると思います。
私自身、今後のキャリアに悩み、看護師を志していた時に思い描いていた自分のやりたい看護を見失っていたことに気づきます。
私がなりたかった姿って
どんな感じだったかな…。
言い訳になってしまいますが、私が働く病棟は急性期で患者さんの入れ替わりも激しく、状態の変化に対応が追われたり常に忙しく、スタッフは走り回っていました。(病院は走ってはいけません。)
そんな病棟なので辞めたいと話す先輩後輩も多くいました。
理由としては、忙しい・やりたかった看護ができてない・忙しさと給料が合っていない等でした。
私のやりたかった看護って
なんなんだろう?
その気持ちは私も同じでした。
そんな時、ライフステージの変化や体調崩したことをきっかけに、将来のことや理想の看護や働き方について考えるようになりました。
ここでは私の体験談になりますが、理想の姿や目標を見失ってしまっている方、キャリアで悩む方に少しでもこれからのことを考えるきっかけになったり、何かを思い出す力になれば良いなと思います。
\この記事はこんな方に向けて書いています/
- やりがいを感じない
- 理想の姿や目標を見失っている
- 看護が好きだけど将来への不安がある
やりがいってなんだろう?
1.やりがいを見失う
年数を重ねると、自分は何を目指しているんだろうと思ったことがある人は多いはず。(私調べ)
私は医療事務の時に看護師を志し、看護学校に入学しました。
准看護師を取得後、正看護学校へ入学。
学生時代に、准看護師として療養病院に2年間アルバイトをしていました。
おむつ交換、入浴介助、吸引、経管栄養投与、食事介助やインスリンが主でした。ルーティンの業務が多かった印象です。療養病棟のため急変はほぼなく施設に近かったように感じます。
正看護師取得後は、はじめは大きな病院で急性期看護を学んでおいた方がいいと思い、総合病院に入職。
1年目は命を預かる仕事に圧倒、勉強不足な自分が嫌になったり、先輩との人間関係で悩んだり、不規則な勤務もあって、
もうね、本当に辛かったーーーーー!!!(big voice)
ただ、1年目を過ぎると私の中ではあっという間に時が立ち、あっという間に中堅という立場になっていきました。
この時期に、私はこのままでいいのかな?と漠然とした不安に襲われ、なりたかった・やりたかった看護もわからなくなり、仕事へのやりがいを見失っていきました…。
2.やりがい無いから辞めたい。
やりがいを見失うと考えてしまうのが、そう、これ。「辞めたい。」です。笑
私はしょっちゅう同期に「辞めたい辞めたい」と話していました。
辞めたいが口癖のよう…。
でもね、辞めてもやりがいや目標、興味があることが見つけてないから、次何するのか決まっていないんですよ。
そのまま転職エージェントで探した他の病院に入職もできます。やりたい分野や興味があることが決まっていればいいですが、決まっていないと結局同じ、やりがい迷子になるのではないかと思いました。
今は興味がなくても他の病院やクリニックなどに入職してみたら、やりたかったことが見つかったり新しい目標ができたりするかもしれません。
でも、私はそれはできませんでした。なぜなら環境を変えて、やりたいことじゃなかったらのリスクが怖かったからです。ビビリでした。笑
3.やりがいってなんだろう?
実際、やりがいがなくても仕事はできます。
やりがいのある仕事とは、前向きな姿勢で仕事に取り組めて、その結果として報酬を得られている状況、だそうです。
ただ、どうせ仕事するなら充実感を感じられる方がいいんじゃないか?と思うのです。
本当に看護師という仕事にやりがいを感じられないか?
全く感じなかったり、無気力になってしまっている方は
一旦、休みましょう。
人それぞれだと思いますが、やりがいを感じる瞬間があったとしても、多忙な業務でそれが感じにくくなってしまったり押しつぶされてしまうんだと思います。
そこで私は、自分が興味がある分野ややりがいがあるな!と感じることは何か、日々の業務から考えて仕事をしてみました。
看護技術からコミュニケーション接遇や医療機器、疾患やそれに伴う看護。急性期〜終末期までや対象者別とできるだけ
細分化して考えてみます。その中で興味があるものややりがいを感じた瞬間はどんな時だったかを振り返りました。
実際のところ、他の仕事も想像してみました。パン屋さんやケーキ屋さん、雑貨屋さんやフラワーショップなど。お洒落なものや可愛いものに囲まれて仕事してみたいとも思いました。笑
小さい頃の夢はお花屋さんかケーキ屋さんでした!笑
医療や看護以外の職種で考えてみても良かったのですが、どうしても医療や看護に携わっていたいという気持ちだけは変わらなかったです。
やりがいが見えてくる
1.興味があることに気づく
細分化して考えてみたところ、私は急性期と終末期に興味があったことに気がつきます。
努める病院は急性期の病棟ですが、看取ることも比較的多い職場です。
思えば、医学書を買うのは決まって急性期に関するもの。
買って満足することもありますが。笑
終末期に関しては、患者のわずかな状態の変化に気づく力を養えましたし、患者と家族への看護に興味がありました。最後の家族の時間をどう過ごしてもらおうか、と考えることが好きでした。
普段自分がしている行動を振り返り、興味があることを見逃さないことが大事です。
人に話すと驚かれるか共感されるかで大きく分かれますが、看護学生の時、唯一楽しいと思えたのが訪問看護実習でした。
友人には,「本気で言ってる ?」と言われましたが。笑
漠然と将来訪問看護をやってみたいな〜と、思っていたため、自宅で最後を迎える人の支えになれるよう終末期について知識を深めたいと思うようになりました。
看護師がキャリアアップするには、資格取得もその一つです。
興味があることに気づいた私は、そのキャリアプランを実現するために資格取得に向け勉強を始めることにしました。
2.初心にかえって考える
自分がやりたい看護がわからない時、初心にかえってみるのも一つの手です。
そんな私は、やりがいが見つからず興味があることを探していた時、看護師を志した時のことを振り返っています。
私は医療事務で働いていた時に、ひいおばあちゃんを亡くしています。
仲が良く、週1回程のスパンで文通していたほど。優しくて可愛いひいおばあちゃんでしたが、徐々に体力がなくなり自宅の布団から出れなくなりました。
訪問診療を受け、十分な食事もできず自宅で点滴をしていました。
日に日に弱っていくひいおばあちゃんを見るのは非常に辛かったです。
ひいおばあちゃんが亡くなる日、息を引き取る瞬間にそばにいることができたのは良かったのですが、
その時に「少しでも楽なように何かできたんじゃないかな?」と思って泣いたのを覚えています。
この時に看護師になろうと思い、それから学校に入学しました。
今思えば、訪問看護や終末期に興味があったのは、ひいおばあちゃんが影響していたようです。
人の気持ちは変化しますし、初心の時と理想の看護が同じという方は中々いないかもしれません。
ただ、振り返ってみることは無駄ではないと思っています。
3.キャリア形成
やりたいことが見えてくると、将来なりたい姿を見据えて、そのためにできることを考えていきます。
例えば、私の場合は、終末期・訪問看護に興味があることに気づきました。
これからできることは大きく考えて下記3つ。
- 訪問看護に転職
- 終末期ターミナルケア病棟へ移動
- 終末期ケア専門士の勉強
ライフステージの変化や体調の変化により、雇用形態の変更もあったため、今はまだ同じ病棟で働くことができるよう、終末期について勉強し資格を取ってみようと考えました。
終末期ケア専門士という資格を知り、知識があれば今後も自分の財産にもなると思い勉強を始めました。
私の場合は興味がある分野の知識を深めることから始めましたが、転職や移動なども理想に近づける一つの方法だと思います。
まとめ
皆さん様々な想いで看護師を志し、働かれていることと思います。
そんな中でやりがいを見失ったり、今後のキャリアや理想の看護で悩んだときは、まず興味があることに目を向けてみましょう。細かく分けて考えてみると意外と自分はこういうことが好きなんだ、と気づくこともあります。
初心に戻ってみることも自分自身の振り返りに効果的です。
どうしても看護師という仕事にやりがいを見いだせない、という方は、自分を責めないで、休んでみることも大事です。
中堅看護師は、ライフイベントがあったり、様々な業務以外の仕事増え忙しいと思います。充実した働き方ができるよう、将来なりたい姿を見据えて考えてみましょう。
私の体験談になってしまいましたが、理想の姿や目標を見失ってしまっている方、キャリアで悩む方に少しでもこれからのことを考えるきっかけや、何かを思い出す力になれば良いなと思います。
- アラサー中堅看護師
- 医療事務から看護師。急性期病棟で奮闘中。
- 看護師・中堅看護師の辛さやキャリア、働き方、様々な悩みについて発信
- 夫と二人暮らし
ゆり / アラサー看護師
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